放射線課では、高度化する医療に対応するため、また患者さんの病気や怪我をより早く発見するため、医師の指示の下、様々な検査機器を駆使して最適な画像情報を診療部門へ提供する様に心掛けています。
放射線課で行われている主な検査を、見やすいように表にまとめてみました。
検査の種類 | X線被ばく | 検査の対象 | 造影剤使用の有無 | 検査時間 |
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一般撮影 | あり | 全身 | 使用する場合もあり | 1枚2分程度 |
乳房撮影 | あり | 乳房 | 使用する場合もあり | 10分~15分程度 |
骨密度測定 | あり | 骨密度のみ 他はできない |
なし | 10分程度 |
透視検査 | あり | 内臓検査主体 治療もできる |
使用しない場合もあり | 10分~60分程度 |
CT | あり | 全身 | 使用する場合もあり | 5~15分程度 |
MRI | なし | 全身 | 使用する場合もあり | 20分~40分程度 |
血管造影 | あり | 血管の検査 治療もできる |
あり | 1時間程度 |
放射線検査を受けに来られる患者さんの殆どは、御自分の病気・怪我と同じくらい、放射線被ばくへの心配があると思います。
放射線の影響については、ある一定の被ばく線量以下であれば全く影響が無い場合と、ある被ばく線量以下であれば、影響の発生に放射線は無関係であるという場合があります。その被ばく線量は既に分かっていて、大体250mSvと言われています。この場合の被ばく線量は、一度に被ばくした場合であって、何回かに分けて被ばく(分割照射)した場合は、もっと大きな値となります。一般的な検査では、100mSv以下ですので、身体に影響がでることはありません。
また、検査と検査の期間が短い場合でも、分割照射となりますので、放射線の影響は心配しないで検査をお受け下さい。
レントゲン検査機器
胸部、腹部、全身骨等の検査ができる
画像診断の第1歩
乳房検査専用
乳がん発見には有効
骨粗しょう症の検査
骨の強さを検査します
臥位にて、腰椎と大腿骨を測定します
検査時間は5分~15分
コンピュータと組合せて3D画像も作れる
放射線の被ばくが無い検査機器
20~40分の検査時間
大きな音が発生
3D画像等を作成したり、画像処理ができる
胃腸の検査機器
治療もできる
バリウム等造影剤を使用する検査もある
レントゲンの検査機器
病棟や手術室などで動かせない患者さんを撮影する
血管の検査機器
検査と治療が同時に出来る
当放射線課では、これら様々な検査機器を用いて患者さんの検査をしています。あまり知らない検査からよくご存じの検査まであると思います。
放射線課のページは如何でしたか?見難い部分もあったと思いますが、この場でお詫びいたします。また、現在通院されている方等、もう少し詳しく知りたい方にとっては物足りない部分もあったのではないかと思います。そういった方は、今度もし当院放射線課にいらっしゃった場合には、診療放射線技師にお尋ねください。誠意を持ってお答えいたします!
それでは、このページが皆様の情報収集に少しでも役立つことを願って…
認定資格 |
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胃がん検診専門技師(2名) |
検診マンモグラフィ撮影診療放射線技師(4名) |
第1種放射線取扱主任者(2名) |
肺がんCT検診認定技師(2名) |
日本放射線治療専門技師(1名) |
高エネルギーX線や電子線を照射し、がんの治療を行う装置です。特徴として、切らずに治療が可能で、がん治療成績の向上やQOL(生活の質)の向上が期待できます。
たとえば、早期の喉頭がんであれば声を失うことなく根治できます。また乳がんの治療では乳房温存術後に行う乳房への放射線治療が現在の主流です。
緩和としては、がんの脊髄圧迫による早期の四肢麻痺の改善、がんの骨転移や神経浸潤による痛みの緩和、気管や血管の圧迫の症状改善、子宮頚がん、子宮体がんなどからの出血を止める場合などにも有効です。
またリニアックの稼動により、手術や化学療法と組み合わせた集学的な治療が可能となり、よりがんの根治性を高めることができます。現在、田川市郡では唯一の放射線治療施設です。
悪性疾患では、脳腫瘍・頭頚部がん(咽頭がん、喉頭がん、舌がんなど)・肺がん・乳がん・食道がん・肝臓がん・膵臓がん・膀胱がん・子宮頸がん・前立腺がん・悪性リンパ腫・皮膚がん・転移性骨腫瘍・転移性脳腫瘍・転移性リンパ節など多数あります。
また、良性疾患では、ケロイド・甲状腺眼症などがあります。
治療は1回あたり数分で終わり、治療中、痛み・痒み・熱さ等はありません。また周囲の人へ放射線の影響が及ぶこともありません。
治療に要する期間は通常、根治を目標にする場合は週5回(月曜日から金曜日の毎日)で計25~30回程度、5~6週間の治療期間が一般的です。この回数を治療する場合は照射した範囲に副作用が生じることがありますので、生じた副作用については個々に対応する必要があります。しかし緩和を目標にするなら、1回~数回(5~10回程度)で可能であり、副作用もほとんど心配する必要はありません。
よく「髪が抜けるかも」と心配されますが、頭部へ照射しなければ決して抜ける事はありません。しかし、頭部に照射する場合でも、3ヶ月程すれば再び生えてきます。
治療中、入院は必要ではなく、外来通院でも可能です。お住まいが遠方である場合や、一人では通院できず送迎も困難な場合や全身状態が不良な場合、化学療法の併用などの場合は入院治療も可能ですので、ご希望を申し出て下さい。可能な限り対応いたします。
放射線治療は一部を除けば、すべての悪性腫瘍、すべての病期、すべての部位に対して適応があり、回数も線量も範囲も患者さんの状態に応じて検討できますので、ぜひ一度ご相談下さい。
安全で効果的な放射線治療が行えるようにスタッフ一同努めて参ります。ご不明な点がございましたら、放射線治療室にお問い合わせ下さい。
医療関係者様で、当院の治療をご紹介いただける方は 放射線治療科 へお問い合せ下さい。